三浦小太郎・日本ウイグル協会 著
定価 | 1760円(本体1600円+税) |
---|---|
判型 | 四六版 |
ページ数 | 272P |
ISBN | 978-4-8191-1420-2 |
以下のオンラインサイトから購入いただけます。
発売日→2022年12月27日
ウイグルの兄と連絡が取れない、父と弟と親戚12人が「学校」に行っている、
親戚も同級生も収容所に、電話は盗聴、公安が家族を人質に情報提供を要求…
日本人になっても、日本にいても中国による「ウイグル・ジェノサイド」は追ってくる。
これでも「証拠がない」と言えますか
ウイグル系日本人13人、在日ウイグル人21人が中国の弾圧を証言する
だから中国製を買わないで
「日本の会社は基本的に日本人が作ったものを買う。これは日本の経済や雇用にとってもいい話のはずです。ぜひ、日本の方にも力を貸してほしい。中国製を買わないという明確な意思を示して、私たちの同胞を助けてほしいと願っています」(ハイレット氏)
はじめに 三浦小太郎
第一章 だから中国製を買わないで
◎私は日本国を守る義務がある グリ(仮名・女性、二〇二〇年に帰化)
小学校三年まで中国語は教わらなかった/漢人を「親戚」として送り込んでいる/新疆公安文書に親戚が
◎父の動画を見ながら毎日泣いた アフメット・レテプ(男性、二〇一〇年に帰化)
まずウイグル語が追放された/「学校に行っているので、今は家にいない」/「中央政府が直轄する核心的機関だ」/これはウイグル人だけの問題ではない
◎帰化してもウイグル人は安全じゃない 由理知沙見(男性、二〇一五年に帰化)
「ウイグル人に生まれたことが間違いだった」/電話やSNSは盗聴されていた/帰化したら家族の元に警察が/「昔のウイグルの名前を書きなさい」
◎「ジェノサイド」の動かぬ証拠 アニワル(仮名・男性、二〇二〇年に帰化)
義理の兄は収容所でただ働き/親戚も同級生も収容所に/「今どこに住んでいるか、すぐ連絡を」/帰化しか選択肢はなかった
◎日本留学の保証人が収容所に サルダル(仮名・男性、帰化)
一七年から街の状況が全く変わった/「三年前の今日は悪夢が始まった日でした」/親戚として泊まり込む義務
◎私たちには帰る場所がない ハイレット(男性、二〇〇八年に帰化)
二〇〇八年に帰化/作家もジャーナリストも行方知れず/中国製を買わないで
◎「お前は日本国民なのだから日本国政府に聞け」 レイハン(女性、帰化)
学校の先生に「職業訓練」/姉は服装も性格もすっかり変わった/日本国籍保持者の親戚の安否
第二章 ウイグル人が消されてしまう
◎釈放された人はSNSに中国の旗 アリム(仮名・男性、帰化)
精一杯の会話/骨と皮ばかりに/「これは成長のための薬です」
◎弟が収容所に入れられて グリスタン・エズズ(女性、二〇一八年に帰化)
ウイグル人の若い女性だけを中国内陸部に/「事情聴取があるから直ちに来い」/「重要な書類を預かっている」と非通知電話
◎ウイグル人を貧しくしているのは中国 マルハバ(仮名・女性、二〇一九年に帰化)
姉も兄も親戚も/日本政府の姿勢はあいまい
◎「共産党にお世話になっています」という兄 サイドラ・ヤセン(男性、二〇一八年に帰化)
日本と中国の違い/兄はすっかり変わってしまった/「息子」と称する男
◎言葉を奪えば民族は滅んでしまいます アザット(仮名、男性、二〇二一年に帰化)
「ウイグル人はいらない」/「なぜ中国語でしゃべっているんですか」/ウイグル人が世界からいなくなってしまう
◎ウイグル人の命を救った安倍氏を絶対に忘れない 于田ケリム(男性、二〇一八年に帰化)
「ウイグル人だから駄目です」/兄はまるで子供のようになってしまった/日本政府の取り組みは他国より弱い
第三章 ウイグル人であることは罪なのか
◎中国国家安全局のやり方 ハリマト・ローズ(男性、帰化申請中)
「もうここにはいない方がいい」/家族からの連絡停止と兄の不自然な電話/NHKが記録した国家安全局の要求/家族が中国国営放送に/信仰の自由が否定されている
◎わが家の壁に習近平の写真 イリ(仮名・男性、帰化申請中)
列車の乗客の中でウイグル人だけが/ウイグル人だけが飲まされた薬
◎いつ誰がどうなるかわからない アブドウラー(仮名・男性、帰化申請中)
中国人が経済を独占/いつ逮捕されるかわからない
◎信仰に篤い人への故なき弾圧 ラフマン(仮名、男性、帰化申請中)
中国の警官は礼拝を理由に殴る/ひげを長く伸ばしただけで/実家の両親に電話もできない
◎「ウイグル人だから泊められない」 アリフ・ミジト(男性)
ウイグル人の意識を持てば「罪」/人間として最低限の権利が奪われている
◎悔しくて夜も眠れません ムフタル(男性)
一対一なら漢人に負けない/許せない文化人・知識人狩り/歴史はいつか復讐する
◎変わり果てた父 ムハラム・ムハンマド・アリ(男性)
ウイグル人というだけで問題視/何の説明もないまま勾留/「あなたのことはすべて把握しています」
第四章 収容所の内も外も地獄
◎SNSによる懐柔と篭絡工作 サウト・モハメド(男性)
ウイグル人の地を支配する「兵団」/「ウルムチ事件」から公然と差別が/中国側の嫌がらせ
◎心休まる日がない ムラット・エルキン(仮名・男性)
「今すぐ銀行口座を教えなさい」/「息子でも何でもない」と言って構わない
◎生き残るために連絡を絶つ エイティカル(仮名・男性)
どの場所も中国人が優遇される/外国との接点あれば危険人物扱い/もうウイグルには戻れない
◎決まり文句しか言えない母 ムハマット(仮名・男性)
「母が日本で悪いことをしていない証拠を」/母との噛み合わない会話/執拗な友達申請/家族と会えない精神的ダメージ
◎収容所の内も外も地獄 タランチ(仮名・男性)
日本の大学院での励まし/兄弟が収容所に送られた/体も性格も変貌した兄弟/収容所の外でも「薬物実験」
◎脅かされている家族 アフラン(仮名・男性)
「私たちは大丈夫」に込めた本音/背丈を超える「反省」ノート/ウイグル語の教育は廃止
◎パスポートを出す基準 サダー(仮名・男性)
「早く日本に帰りなさい」/パスポート更新のはずが旅行証明書に/夢の中にも出てくる中国の警察
第五章 サムライ精神の国へ
◎故郷ウイグルと切り離された環境 イリク(仮名・男性)
日本のアニメが好きだった/余計なことは一切話せない/孫を両親に紹介することもできない/中国政府は一生の敵
◎中国に戻る気持ちが失せた マウラン(仮名・男性)
「絶対に軍に勤めてはいけない」/身に染みた自由社会の素晴らしさ/トルコから再び日本へ
◎臓器売買の話に驚かなくなった ムハンマド(仮名・男性)
仕送り断たれ大学中退/余計なことはしゃべらない/「一週間で腎臓が買えます」
◎外国に行くことすらできない ヌル(仮名・男性)
こんなに平和な国があったのか/外国からランドセルも贈れない/不安定な状態から脱したい
◎民族意識を持つ人は収容所行き アブラ(仮名、男性)
武士道の精神や歴史が息づくイメージ/警察官もウイグル人なら「犯罪者」/定職がなく帰化が難しい
◎前途有望な人材が潰される カーディル(仮名、男性)
衝撃のウルムチ事件現場/ウイグルのために何かできるかもしれない/同級生一家の悲劇/中国人が私の家を監視している
◎沈黙したままでは何も変わらない ホマー(仮名、女性)
収容所に入れられた両親/ウイグル語での会話は一切禁止/ウイグルに戻ることは不可能
解説 三浦小太郎
日本でのスパイ行為を強制/収容所にいつ入れられるかわからない/パスポート更新で分断/ウイグル人差別/ウルムチ事件の直接体験/「一帯一路」とウイグル/ウイグル人にとっての帰化/在留カードに地域名称を/連絡を取ること自体が犯罪/ウイグル人の運命は他人事ではない
付録 中共のウイグル根絶 これが決定的証拠
アフメット・レテプ(日本ウイグル協会副会長)