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韓非子 悪とは何か

韓非子 悪とは何か

加地伸行 著

定価 968円(本体880円+税)
判型 新書判
ページ数 272P
ISBN 978-4-8191-1415-8

以下のオンラインサイトから購入いただけます。

発売日→2022年7月15日


日本人が知らない性悪説の教科書

内容紹介

秦の始皇帝が、著者に会えたら「死んでもいい」と感動して天下統一の用いた思想「韓非子」。
中国哲学史研究の泰斗による読みやすい訳文と豊富な解説、名著復刊。

『韓非子』は悪に対して面と向かう。悪を事実として認め、その悪を逆手(さかて)にとって法で組み伏せようとする。戦闘的である。さらには悪の上手(うわて)を行き、こちらも権謀術数(術策)を弄(ろう)せよという。権謀術数――これ自身、悪ではないか。つまり、『韓非子』は悪に対して悪をもって立ち向かおうとするのである。悪には法を、あるいは悪(術)を――それは、悪の論理とでも言うべきであろう。
——加地伸行〈『韓非子』とは何か〉より抜粋

乱世に読んでおきたい
悪の論理 90編
悪には法を、あるいは悪(術)を

◉しらみの悟り◉伯楽(はくらく)の教え◉あらぬ疑い◉君主のありかた◉扁鵲(へんじゃく)のみたて◉大器晩成◉刑罰の用い方◉外面に騙されるな◉儒家(じゅか)・墨家(ぼくか)の偽り◉待ちぼうけ―守株(しゅしゅ)◉統御術の重要性◉国を食う五匹の蠹(むし)◉矛楯(むじゅん)◉利で人を動かす◉罪は重く◉亡国の兆(きざ)し◉沈黙する者にも責任を◉改革の必要性◉悪評の臣こそ君主の利益となる◉使いこなせない者とは◉職務怠慢と越権行為と◉亡国の君とは◉人を信ずれば、人に制せられる◉君主への意見の出しかた◉間男された上、犬の糞(くそ)を浴びせかけられた男◉狡兎(こうと)尽くれば良犬烹(に)らる◉犯罪防止法

矛盾、守株、余桃罪などの出所になった逸話が満載

主な目次

  • 韓非子
  • 『韓非子』とは何か 加地伸行
  • 他、韓非伝、中国における『韓非子』、日本における『韓非子』など豊富な解説

著者について

加地伸行(かじ・のぶゆき)

昭和35年、京都大学文学部卒業。高野山大学・名古屋大学・大阪大学・同志社大学・立命館大学を歴任。現在、大阪大学名誉教授。文学博士。中国哲学史・中国古典学専攻。
著書(編著などを除く)に「加地伸行(研究)著作集」三巻として『中国論理学史研究』『日本思想史研究』『孝研究』ならびに『中国学の散歩道』(研文出版)、『儒教とは何か』『現代中国学』『「論語」再説』『「史記」再説』『大人のための儒教塾』(中央公論新社)、『沈黙の宗教――儒教』『中国人の論理学』(筑摩書房)、『論語 全訳注』『孝経 全訳注』『論語のこころ』『漢文法基礎』(講談社)、『論語』『孔子』『中国古典の言葉』(角川書店)、『家族の思想』『〈教養〉は死んだか』(PHP研究所)、『令和の「論語と算盤」』(産経新聞出版)など。