著者:李相哲
定価 | 本体1700円+税 |
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判型 | 四六版並製 |
ページ数 | 392p |
ISBN | 978-4-8191-1288-8 |
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発売日→2016年8月1日
核、拉致、正恩の真相がここにある
没後5年、いまなお日本と米中韓を振り回す「死せる正日」。
北朝鮮研究の第一人者が、機密文書など600点に及ぶ文献や独自インタビューから初めて浮かび上がらせた、
2代目独裁者の「特異な人格」と世襲王朝の実像。
●主な内容
なぜ、いま、金正日なのか
《正恩の世襲体制をつくり上げたのは、父、正日であり、正日は晩年、政治経験がほとんどない息子が代を継いでも、体制を揺るぎなく、維持・運営させていくために、それこそ心血を注いだ。金正日という人物への理解抜きには、正恩体制の実体をつかむことはできない。
11年12月の父の死で発足した金正恩政権について「数年もたないだろう」と予測され、筆者も政権の長期安定には懐疑的だった。しかし、正恩は徐々に権力基盤を固め、現在のところ、即座に崩壊する兆しは見られない。
金正日が父、金日成の死によって最高権力を手にした1990年代にも、まさに同じように言われた。(中略)しかし、現実の歴史では、クーデターが成功することも、政権が崩壊することもなかった。》(本書より)
李相哲(り・そうてつ)
龍谷大学教授。専門は東アジアの近代史・メディア史。1959年、中国黒竜江省生まれ。中国紙記者をへて87年に来日。上智大学大学院博士課程修了(新聞学博士)。98年、龍谷大学助教授。2005年から教授。中国の旧満州・日本統治時代の朝鮮半島の新聞史や、現代の韓国・北朝鮮情勢を分析した論文や著書が多い。主な著書に『金正日と金正恩の正体』(文春新書)、『朴槿恵〈パク・クネ〉の挑戦 ムクゲの花が咲くとき』(中央公論新社)、『東アジアのアイデンティティ 日中韓はここが違う』(凱風社)など。日本国籍。